スプリンターズSの有力馬診断


※印は[★激走候補~△有力~▽軽視~―無印」を表します

▽ウインマーベル 牡3 松山 55 美深山
▽ヴェントヴォーチェ 牡5 西村淳 57 栗牧浦
キーンランドC好走組の2頭。
当時の札幌芝は外有利馬場でしたが、だからこそ各馬がそれを意識する分だけスローペース展開に。

ウインマーベルについては、その中で各馬が必要以上に外を選択する中で、距離ロスの少ない内目を選択したことで相対的優位を獲得できたというのがかなり大きかったという恵まれた好走でした。

ヴェントヴォーチェについては、まずは当時の有力馬診断抜粋を参照↓
『4走前北九州記念と2走前函館SSは執拗なマークを受ける形、前走アイビスSDは距離不足でまたプレッシャーを受ける形でのワケ有り敗戦。
キーンランドCというレース自体は距離延長馬は不振ですが、ヴェントヴォーチェにとっては距離延長で流れに乗りやすくなるのはプラスになるはずで…3走前春雷Sの高パフォーマンスからも力を発揮できさえすればG3レースならば一蹴も可能な素材だけに。』
・・・
タートルボウル産駒は揉まれ弱い性格から逃げる形などスンナリとした競馬でこそ力を発揮できる傾向があります。
キーンランドCでは千直効果とスローペースによってか道中は近走比ではかなり余裕ある追走ができており、更には近3走連続で揉まれたことが主な敗因でしたが内外に大きく馬群が広がったことで全くそういうシーンがなくスムーズに内を抜けられたというのが本領発揮できた最たる要因と見られます。
スローペース追走後の今回は再度追走が苦しくなる可能性もありますし、一転して内有利の密集競馬が想定されるだけに揉まれずスンナリというのも難易度の高い注文になります。

―エイティーンガール 牝6 秋山真 55 栗飯田
キーンランドC凡走組。
上記の通り、今年のキーンランドCはまともな競馬ならば外有利決着になって然るべき馬場状態でしたが、各馬が過剰に外有利馬場を意識する競馬をしたことで逆に外を回った馬は極端な距離ロスを食らって無謀なレースを強いられてしまいました。
結果的にはその分だけ上位に届かなかったと言えるのが外枠から外々の競馬を強いられたエイティーンガールでした。
ただし、外追い込み戦法オンリーでそれが嵌まるかどうかという馬だけに、先週の競馬からも内有利馬場が想定される今回も嵌まる可能性はかなり低いので。

▲ジャンダルム 牡7 荻野極 57 栗池江寿
まずは今春オーシャンS1着時の有力馬診断を参照↓
『一昨年富士S回顧で「この血統は小回り向きで、前走京成杯AHみたく小回りコースで内を立ち回る競馬で本領発揮というタイプ。
3走前中京記念は外回りコースでしたが内枠イン追走で善戦、4走前以前は東京コースばかりで連続凡走、今回は東京コースで外枠から終始大外を回されて直線半ばでガソリン切れの失速劇。
再び小回りコース内枠条件での一変を狙いたい」と記しましたが、近走の中で最もパフォーマンスが高かったのは内回りコースで内を立ち回る競馬だった昨春の阪急杯3着でした。
近8走中7走で二桁馬番を引いて、唯一一桁馬番を引いた昨夏の北九州記念は大外ブン回し競馬で…主に枠不運によって不本意な競馬が続いているという近況です。
太目残りを叩いて2戦目で約2年振りに好枠内枠ゲットが叶えばチャンス十分と見ます。』
・・・
小回り向き血統馬で使える脚が短いので内枠と内回りコースがスイートスポットというのと、最近の池江厩舎らしく叩き良化傾向がある馬です。
今春オーシャンSは叩き2戦目で、短距離転向後では初めて内目の枠順を引いて内を立ち回る競馬ができての鬱憤を晴らす勝利でした。
それを除けば散々枠運がないという近況で、芝短距離転向後は一度も内枠を引いておらず、前走北九州記念は11戦中8度目の二桁馬番で、結果内で決まったレースを大外を回される形では如何にも厳しかったという負け方でした。
叩き2戦目で初めて内枠を引くことができれば穴激走警戒。

▽トゥラヴェスーラ 牡7 鮫島駿 57 栗高橋康
▽ナランフレグ 牡6 丸田 57 美宗像
高松宮記念好走組の2頭。
ただし、近年の高松宮記念というのはあまり価値のないレースになっており、同組の次走成績は意外なほどに振るわない傾向になっています(基本的には次走はG1以外の格下げ戦となる馬も多いにもかかわらず)。
ナランフレグは当時の有力馬診断で『ゴールドアリュール産駒だけに本当にスピードが問われる決着になった時の不安もあり…雨が降るなどして時計が掛かるか、よほど差しが決まる馬場でない厳しいか』と記しましたが、結果的には自身8連続好走中の1分8秒台決着だから足りたという結果でした。一転して高速決着濃厚のスプリンターズSでは時計不足が露呈する可能性が大。
トゥラベスーラも芝道悪で極端に成績が向上するドリームジャーニー産駒で、同じく芝1200mでは時計の掛かる決着に良績が集中しているタイプだけに、同様の指摘ができます。

―ラヴィングアンサー 牡8 菱田 57 栗石坂公
まずは昨年セントウルS8着時の有力馬診断を参照↓
『暑さに弱いタイプで、昨年の同シーズンも「朱鷺S8着→セントウルS8着」と低迷していました。前走オーシャンSは内前有利決着で大外枠差し競馬ではどうにもならずで、3走前シルクロードSは直線詰まりのワケ有り敗戦で、能力的にはノーチャンスではありませんが…最高気温30度予報の今週末よりももう少し涼しくなってからが出番だろう。』
・・・
前走セントウルSについてはそもそも休み明け初戦は走らないタイプですし、その上に不得手季節と攻め不足であれば凡走も止む無しでした。
今回は季節的には前進が見込めますが、もう一つの特徴として揉まれ弱い面から外差し競馬しかできない面もあって…内有利馬場が見込まれる今回はそれで嵌まる可能性は限りなく低いだろう。

△ファストフォース 牡6 団野 57 栗西村
○メイケイエール 牝4 池添 55 栗武英
セントウルSの好走組2頭。
中京芝1200mコースの基本傾向としては生粋のスプリンターよりも距離1400以上の実績を持つ半マイラーに向くわけですが、その一方で今年の同レースについては超高速馬場と前半3F32.5というハイペース展開でスピードも求められるというレースでした。
そこでの好走馬は、同様のペースが想定されるスプリンターズSでも同様の走りが期待できるはずです。

メイケイエールは前にいる馬を抜きたがる気持ちが強すぎるという馬で、直線に向いた時点ですでに先頭に立っている時は最後まで踏ん張りがきかなくてパフォーマンスを落とすのに対して、直線に向いた時点でも前に馬がいる時は最後まで踏ん張りがきくという馬です。実際にその形では過去8戦6勝(2度の敗戦は共にG1レースで4着5着)と高値安定の結果を残しています。
ただし、その得意の形だったにもかかわらず最もパフォーマンスが低かったのが昨年のスプリンターズSで、右回り小回りのコース形態はメイケイエールにとっては不向きなのは間違いありません。
それを差し引いてもセントウルSのパフォーマンスからは軽視まではできませんが…。

ファストフォースは3走前と2走前は小倉の同型多数戦で前に行けなかったのが、前走は同型手薄だった中で揉まれぬ2番手を確保できたのが一変の最大要因。その上でペースを上げる形で、ソングラインなどマイル実績馬に楽に競馬をさせなかったというのも生粋のスプリンターながらも粘り切れた要因でした。
それについては馬体回復に伴ってという側面もありそうで、状態を維持して挑めればスプリンターズSでも同じ競馬で同様の結果というのもあって良いはずです。


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キムラヨウヘイ(考えるヒント/常勝競馬)


キムラ ヨウヘイ(考えるヒント/常勝競馬)

09年より予想活動をスタート、11年からはブログ【考えるヒント(常勝競馬)】を本格始動。
その圧倒的な洞察力とセンス溢れる爆穴予想で一躍注目を浴び、競馬ブログランキングでは常に上位に名を連ねている、若手予想家の人気筆頭格。
またレース以外の記事も持ち前の洞察力で深く切り込み、読者の好評を得ている。

15年には競馬誌【競馬王】5月号でメディア初登場。18年には【競馬予想TV】にも出演を果たした。
18年には初の著書『考えるヒント~常勝競馬を叶える予想戦術~』を出版。
21年には競馬予想TVで「シーズン回収率」「ねらい目回収率」の二冠に輝いた。




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